俳優や女優になりたいけど
「どうすれば演技がうまくなるんだろう?」
と悩むこと、ありますよね。
実は、演技が上手い人にはある“共通点”があるんです。
しかも、それは特別な才能ではなく、誰でも意識できるものばかりなんです。
私はこれまで15年以上、芸能マネージャーとして数えきれないほどの俳優・女優を見てきました。
オーディションや現場で「この人は上手いな」と感じる人には、ある“共通の特徴”がありました。
その特徴をシェアできればと思います。
この記事では、
- 演技が上手い人に共通する5つの特徴
- 演技力を上げるために有効な3つの方法
この2つを、現場で見たリアルな視点からお伝えします。
元マネが見た「演技が上手い人」が持つ5つの特徴
これまで芸能マネージャーとして、たくさんのドラマや映画の現場を見てきました。
そして、「この人、芝居うまいな…!」と感じる俳優さんにはとある共通点がありました。
また、実際に演技が評価されている俳優さんのマネージャーからも、いろいろなお話を聞く機会がありました。
その経験をもとに、演技が上手い人に共通する特徴を5つご紹介します。
「演技が上手くなりたい」と思っている方は、自分に当てはまるかチェックしてみてくださいね。
セリフを早く覚えるよりも背景を覚える人
「台本を一度読んだだけでセリフを覚えられる!」と豪語する俳優さんもいますが、実はそれだけで演技が上手いとは限りません。
本当に芝居が上手い人は、セリフの奥にある背景や感情を一緒に覚えているんです。
文字として書かれた台本から、状況やキャラクターの気持ちを想像し、頭の中でシーン全体を映像化しながら覚えていきます。
ただ言葉を並べるのではなく、「なぜこの場面で、その時の状況で、そのセリフを言うのか?」を理解しているからこそ、同じ台詞でもグッとくる演技になるんですね。
セリフを覚えることに集中しすぎて、この部分をおろそかにしてしまう俳優さん、結構多いんですよ。
自分の芝居より他人の芝居を考えている人
「自分が最高の演技をできればOK!」という考えも間違いではありません。
でも、本当に演技が上手い人は、共演者の芝居を見ながら自分の演技も柔軟に変えられる人なんです。
たとえば野球で言えば──
どんな相手でも150キロのストレートを投げ続ける投手もいれば、相手バッターのタイプに合わせてカーブや変化球を投げ分ける投手もいますよね。
演技も同じです。
チームプレイの中で、相手の芝居を受け止め、自然に返すことができる俳優さんは本当に上手い。
自分の演技だけを押し通すのではなく、「一緒にシーンを作る」という意識がある人が、信頼される役者になっていくのです。
監督などの演出スタッフは、
「あの人は周りと調和が取れてないな‥」
「あの役者さんはちょっと浮いちゃっている‥」
などと、この点を驚くほど冷静に見ているものなんです。
本を読む習慣がある人
映画やドラマを観て学ぶのも大切ですが、演技が上手な俳優さんには「活字を読む習慣」がある人が本当に多いです。
ちょっと悪い言い方をしちゃうと「活字中毒」的な人ですね。
CMなどでは絵コンテがあるので、
- どんな雰囲気で演じればよいか
- どんなキャラクターでいけばよいのか
- どんな表情をすればいいのか
などが視覚的に理解できます。
でも、映画や舞台、連続ドラマになると、渡されるのは台本のみです。
つまり活字だけ。
この活字の中から、背景・感情・人間関係を読み取る力は、日頃の読書習慣で自然と養われていきます。
最近ではタブレットで手軽に読めますが、昔は書店で2〜3万円分の本をまとめ買いする俳優さんも珍しくなかったんですよ。
それくらい、本を読む力は「演技力の土台」と言えるんです。
あまり人に言えない悲しい思い出がある人
「あの人のお芝居は泣ける」という評価を得ている俳優さんは、過去に言葉では表せないほどの悲しい思いをした経験のある人が多いです。
たとえば、「慟哭」(どうこく)という言葉があります。
これはただ単に涙を流す「泣く」という行為ではなく、膝から崩れ落ちて泣き叫ぶくらいの意味があります。
でも、普通に生きてきた人が泣いているお芝居をしても、慟哭といえるような表現にはなかなかならないものです。
それに対して「あまり人に言えない」悲しい思いをしたことがある役者さんにはこのお芝居ができたりします。
筆舌に尽くしがたいほどの胸が引き裂かれるような思いをしたからこそできるお芝居は、見ているほうも涙を流さずにはいられないほどの迫力を受けます。
自分の演技力に満足していない人
最後に、お芝居の上手い人は必ず「自分の演技に満足していない」ことが挙げられます。
監督など周りの人からどんなに「お芝居が上手い」と言われたとしても、全然自分では納得が行っていない人。
ジャンルは違いますが、明石屋さんまさんも「もっとオモロくならな」とか「面白い若手はチェックしておかな」みたいに、大御所になった今でも貪欲にお笑いを追求していますよね。
高倉健さんが「自分の芝居はまだまだですから」となにかのインタビューで答えてましたが、まさにこんな考えの人は演技が上手い人の特徴ですね。
マネージャーが教える演技が上手くなる3つの方法
では、どうやったら演技が上手くなるのでしょうか?
ここでは、芸能マネージャーとしていろんな役者さんを現場で見てきて
「こういうことやってるんだ!」
と納得できた方法をご紹介します。
演技が上手くなる方法① 読み合わせを録画して見直す
マネージャーの仕事のひとつに、タレントと一緒に台本の読み合わせをすることがあります。
これは、タレントが自分のセリフを読み、相手役のセリフをマネージャーが読む、いわば練習の第一歩。
特に、まだ現場経験の少ない若手タレントと行うことが多いです。
その中でよくあるのが「棒読みまではいかないけど、抑揚がなくて平坦なセリフになってしまう」という悩み。
こちらから「もっと感情を入れて」と伝えても、本人は「入れてるつもり」なんです。
そんな時に一番効果的なのが、読み合わせの様子を録画して本人に見せること。
実際に録画を見せると、多くのタレントが「自分の声にこんなに抑揚がないなんて…」とショックを受けます。
でもこの驚きこそが、成長の第一歩。
自分の感情の伝わり方を客観的に知ることが、演技力を伸ばす一番の近道なんです。
最初は恥ずかしくても、録画して→見直して→修正する。
この地道な繰り返しが、確実に「伝わる演技」への力になります。
演技が上手くなる方法② 特定の俳優を徹底的にマネする
とあるテレビ局のゴルフコンペで、大手芸能事務所のドラマ統括の方と同じ組になったときのお話です。
その事務所には、主演クラスの俳優や女優が多数在籍しており、日本アカデミー賞の常連でもある、いわば演技のプロ集団。
そんな方が教えてくれた、演技力を高める一番の方法とは
「売れている俳優を徹底的にマネすること」。
具体的には、目標とする俳優を1人決め、その人が出演する作品を片っ端から観る。
その俳優の仕草・声のトーン・セリフの“間”などを細かく観察して、演技に取り入れていくそうです。
「でも、それだとモノマネになっちゃわないんですか?」と聞いてみたところ…
「それでいいんだよね。人は完コピなんてできないから、必ずオリジナルがにじみ出るんだよ」と言われてしまいました。
つまり、真似をすることで自然に自分のスタイルが出来てくるというわけです。
誰かの真似から始まって、自分だけの演技に育てていく。
これはまさに、演技上達の王道とも言える方法です。
演技が上手くなる方法③ 目で芝居することに集中する
ドラマや映画の現場には「ベース」と呼ばれる場所があります。
そこには監督や記録さん、音声さんが座り、モニター越しに俳優の演技を細かくチェックしています。
普段、私たちマネージャーもその後ろに立って、監督と同じモニターを見ながら進行を見守るのですが、面白いのが—多くの監督がよく褒めるのは「目の演技」なんです。
たとえば…
「今の目の動き、いいね」
「目の怒りがちゃんと伝わってくる」
こんなふうに、セリフではなく“目”の表情や動きを評価する監督が意外と多いんです。
「目は口ほどに物を言う」とはよく言ったもので、セリフで説明しすぎるよりも、目で語るほうがグッと心に響く演技になることがあります。
でも、実際にはセリフの抑揚ばかりに気を取られて、“目の演技”に意識を向けている俳優は少数派。
もし演技に厚みを出したいなら、セリフを言うときの目線・表情・目の奥の感情をぜひ意識してみるとかなりお芝居に変化が出てくるかもしれません。
「目のお芝居」ができるだけで、あなたの演技力は一段と上がるはずです。
まとめ
元マネが見た「演技が上手い人」には
- セリフを早く覚えるよりも背景を覚える人
- 自分の芝居より他人の芝居を考えている人
- 本を読む習慣がある人
- あまり人に言えない悲しい思い出がある人
- 自分の演技力に満足していない人
こんな共通点がありました。
そして、マネージャーとして様々なドラマや映画の現場で見てきた経験から、演技が上手くなるためには
- 読み合わせを録画して見直す
- 特定の俳優を徹底的にマネする
- 目のお芝居に集中する
という3つの方法をご紹介しました。
確かに「役になりきる」とか「役の背景を想像する」みたいな演劇論的なことも必要だとは思いますが、今回ご紹介した3つの方法を試してもらえば、今の演技力からかなりレベルアップすると思いますよ。
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