渋谷区の某大手芸能事務所で15年働いていたじゃーマネ夫です。
この記事では「芸能マネージャーになりたい」あなたに向けて、どのような人が芸能マネージャーに向いているかを解説していきます。
- 実際どんな人がマネージャーに向いてるの?
- こんな人はマネージャーに向いてないの?
- 自分は果たしてマネージャーになれるの?
こんなことで悩んでるなら、経験者が語るマネージャーの世界を知ってみてください。
もちろん、これが全て揃わないと芸能マネージャーとして向いていない、というわけではありませんし、努力や訓練でなんとかなるものも多いのでチェックしてみてください。
芸能マネージャーに向いている人の7つの特徴
芸能マネージャーってかなり特殊な仕事というイメージがあり、他の仕事とは違う能力が求められるんじゃ?と思いがちですよね。
でも、実際はどんな仕事でも求められることばかりなんですよ。
車を運転するのが好き、もしくは嫌いじゃない
多くの芸能事務所では新人に与えられる仕事として、現場マネージャーとしてタレントの送迎からスタートします。
新人マネージャーはある程度以上有名なタレントの担当に付いて仕事を覚えていきます。そんな新人にとって車の運転はタレントの信頼を勝ち取るために最初に待ち受ける試練。
- 安心して運転を任せることができる
- 時間通りに現場に連れて行ってくれる
- 丁寧な運転をする
こんな運転をすることでタレントからの信頼を勝ち取れます。これができるかできないかでマネージャーとしてやっていけるかの道が分かれると言っても過言ではありません。後部座席でタレントが眠るくらいになれば、運転に対する信頼を得たといっていいでしょう。
吉本興業のように、タクシー移動かタレント本人の運転という事務所もありますが、多くの芸能事務所では新人マネージャーの仕事は車の運転からスタート。東京都内の道を安全・スムーズに運転できる人はマネージャーに向いているでしょう。
素直で愛嬌がある人はかなり良いかも
正直言ってタレントさんはクセのある人ばかり。だからこそ、全国に自分の姿形を晒すことができるのでしょうが…。そんなタレントに無茶なお願いをされたり、「なんでそんなことで?」と怒られたりすることは覚悟しなければなりません。「横暴すぎるだろ…」なんて思うことは日常茶飯事だと思ってよいかもしれません。
そんなタレントの前では素直でいることが求められます。理不尽なことを言われたとしても「すみません!」という素直な対応を取れる人は芸能マネージャーに向いています。嫌な顔を見せるのは厳禁。「はい!わかりました!」という態度をいかに見せ続けられるかがポイント。
いつもニコニコ、愛嬌のあるマネージャーはタレントから可愛がられる傾向にあります。また、愛嬌のあるマネージャーは担当タレントだけでなく、スタッフからも可愛がられます。そういうマネージャーは将来的に出世する傾向もあったりするんですよ。
とにかくフットワークが軽い人はマネージャーに向いている
多くのタレントさんって「イラチ」(関西弁で言うせっかちな人という意味)なんですよ。テレビで見る限りではおっとりしてそうなのに、本当はそうじゃないタレントって結構多いんですよね。
そんなタレントは頼んだことことをすぐに行動してくれないとイライラするタイプが本当に多いんです。まあ、中には「そんなに焦らんでも」なんて言ってくれるタレントさんもいますが、高確率でタレントさんはイラチです。
なので、「言われたことにすぐに反応、行動できる」フットワークが軽いタイプの人はマネージャーはに向いているでしょう。何か頼まれごとをされたら「はい!やっておきます!」と返事できるマネージャーは出世できるタイプ。言われたことを「いや、でもしかし…」と言ってしまうタイプだとタレントさんから不信感を持たれてしまうでしょう。
もちろん、頼まれごとを100%遂行できるのがベストですが、頼まれても何もしないマネージャーが最もタレントから悪い評価を受けます。全然動かないフットワークの悪いマネージャーは担当から外される可能性大。
1歩先を読める人は芸能マネージャー向き
芸能マネージャーに向いている人は、常に一歩先のことを考えていなければなりません。
例えば、夜にテレビ番組の収録をやっている時には翌日のことを考えていなければなりません。翌日の入り時間は何時だから何時に迎えに行って〜など、今起こっていることだけでなく常に先のことを想像して動かなければなりません。
また、ロケ現場でもタレントが何かを食べた、なんていう場合にはのどを潤すためにお茶を用意したり、手が汚れる場合にはウェットティッシュを用意しておいたり。
夏場のロケの時にはタレントが乗る前に車のエアコンを効かせて車内を涼しくしたりなど、これでもか!というほどタレントに気を使えるマネージャーは常に先を見ています。
料理とかする時、この先にどんな工程が必要か?どの調味料を加えるか、どの食材を切っておくべきか?なんてことを考えながらできるなら芸能マネージャー向きかもしれません。
ミーハーで芸能情報を見るのが好きな人
世の中的にはエンタメ情報は娯楽だけのもので、役に立たない情報だと思われています。が、芸能界で生きていくにはエンタメ情報を知っておくのも重要な仕事。証券マンがニューヨーク市場や東証の状況をチェックするのと同じようなものです。
誰と誰が結婚した、誰が怪我をした、誰が問題を起こした、というのは一般視聴者からは会話のネタにしかなりませんが、芸能界で働く人にとっては重要な情報です。
昔、フジテレビで「笑っていいとも!!」が放送されていた頃、テレホンショッキングを見ておくのは必要最低限でした。というのは明日のゲストが自分の担当タレントと共演してたり、関係が近い人だったりした場合、お花を番組に贈る慣習があったんですよね。それを知らないまま花を贈らなくて後から「なんで教えてくれなかったの!」と担当の女優さんに怒鳴られたマネージャーもいたり。
実は芸能界大好きなミーハーな人ってマネージャー向きと言われます。自分の働く業界の動きを見るという意味でエンタメ情報を見ることを習慣にできる人はマネージャーに向いていますね。
自分が!自分が!という考えを持っていない人
芸能マネージャーの仕事は担当タレントを目立たせてナンボの世界。自分が!自分が!と前に出る性格だと難しいかもしれません。あくまでも主役はタレント。一歩下がってタレントを引き立たせることを意識できる人が芸能マネージャーに向いています。
最近ではタレントより目立ってしまうマネージャーもいますが、それは御法度。自分が目立つことはタレントの価値を下げてしまうことになります。中には「可愛い」「綺麗」というマネージャーがいますが、服装などが派手でタレントより目立ってしまう方がいたりします。
自分を売る、という意味では間違ってはいないかもしれませんが、「あの人、担当タレントより目立ってるね」という場合だと良いマネージャーとは言えません。あくまでも、マネージャーはタレントを支える側。自分が!自分が!という目立ちたがり屋には向いていないでしょう。
自分の意見が言える人はマネージャーに向いている
担当タレントに「今日、私の演技どうだった?」「あのリアクションどうだった?」など、帰りの車内で聞かれることもしばしばあるのも芸能マネージャー。「いやー、よかったっすよ!」というお調子者的な感じで乗り切れるタレントもいれば、「どこがどうよかった?」と聞いてくるタレントもいます。
やはり、自分の意見をハッキリ言えるマネージャーは「自分をよく見てくれている」という安心感をいもたらすもの。タレントにとってマネージャーは身内中の身内。どこが良かったか、どこが悪かったかを見てくれているマネージャーを信頼する傾向があります。
ただ、悪かった点をズバリ言ってしまうのはNG。「あれはちょっと‥」と言葉を濁しつつ、良かった点もハッキリ言ってあげるとタレントのテンションもUPします。
自分の意見も言えつつ、タレントのテンションも下げない。これって恋人や友人との関係でも必要なことですよね?
ストレスに強い人は芸能マネージャー向き
どんな仕事でもモノやサービスを売ります。ただ、商材となるモノやサービスは文句を言ってきませんよね。「俺の価格もっと安くしろや!」「もっとコスト下げろや!」「もっと営業行けや!」なんてことを言うことはありません。
しかし、芸能マネージャーが扱うのは生身の人間。当然、文句を言われたり怒られたりすることは日常茶飯事。お客さんからも言われ、上司からも言われ、そして担当タレントにもワアワア言われたらストレスが溜まらない方が異常です。
そんな毎日を過ごしながら仕事をしていくのですから、ストレス耐性がなければ芸能マネージャーは務まらないかもしれません。芸能マネージャーの離職率が高いのはこの理由があるからです。
いかに気持ちを切り替えられるか、ストレスを溜めないようにできるか、ここが芸能マネージャーとして向いているかどうかの一番のポイントかもしれません。
こちらも参考になりますよ。
新人芸能マネージャーの仕事内容
多くの芸能事務所では新人マネージャーは社用車を運転して、タレントの送迎する仕事から始まります。最初に担当するのは有名どころのタレント。新人マネージャーが新人タレントを担当することはまずありません。
上司であるチーフマネージャーの指示に従って、担当タレントを現場に連れていくことから始まるので、まず「この人の運転は信用できる」というところまでタレントに感じてもらうまでが最初の試練。ここで、「この人はダメだ」とNGを出される場合もあるので、たかが運転と気を抜いてはダメです。
現場ではタレントとスタッフとの橋渡しをするのがメインの仕事。タレントが気分良く、スムーズに仕事ができるようにするのが現場マネージャーの仕事です。そしてタレントの出演が終われば、タレントの自宅まで送って行きます。
このように新人マネージャーは
- タレントからの信用を得る
- 芸能界の仕事を見て憶えていく
これがメインの仕事になります。詳しくは芸能マネージャーの1日の実例を参考にしてみてください。
芸能マネージャーに必要な3つのスキルとは?
芸能マネージャーに求められるスキルは主に3つあります。スキルといえども特殊なことではないので安心してくださいね。
①コミュニケーション能力
芸能マネージャーの仕事はタレントとスタッフの橋渡し、というのがメインの仕事です。なので、タレント・スタッフ双方とも意思の疎通ができなければ話になりません。
タレントからの希望は○○だったのにスタッフ側には▲▲と伝わっていた…。スタッフから頼まれていたことが、タレントには違う解釈で捉えられていた。こんな状況ではうまく仕事が回って行きません。結局、タレントとスタッフが直接話せばよかった…となるのは最悪です。
新人マネージャーは最初はわからないことばかりです。右も左もわからない状況で「わかったフリ」をして地雷を踏んでしまう新人マネージャーを何人も見てきましたが、やはり素直さが必要です。わからないことはわからない、教えてもらってありがとうございます!という態度はコミュニケーション力を身につけるには最短の道だったりします。
②同時にいくつもの業務をこなすマルチタスク能力
芸能マネージャーの仕事は多岐に渡ります。タレントのケアに始まって番組側との折衝、スタイリストやメイクさんとのスケジュール調整などやらなければならないことがたくさんあります。
今、目の前にある仕事はもちろんですが、その後のことも考えながら行動しなければなりません。このマルチタスク能力を身につけるには「常にTODOリストを書き、そして確認する」ことが大事。これを癖にすることで知らないうちにマルチタスク能力が上がっているでしょう。
③トラブルや問題発生時の判断力
芸能マネージャーとして仕事を続けていくと大なり小なり必ずトラブルに見舞われることがあります。
- 大渋滞に巻き込まれて現場入りが遅くなる
- 担当タレントが体調を崩した
- タレントが突然癇癪起こした
このようなさまざまなトラブルに見舞われるでしょう。この際いかに臨機応変に立ち回れるかが芸能マネージャーとして求められる大事なスキルです。
とはいえ、新人マネージャーや経験の浅いマネージャーは全て完璧に問題を処理できることはないでしょう。むしろ、勝手に判断してしまう傷口を広げることも。まず大事なのは「確認します!」という言葉。自分の直感で結論を出さず、まず上司であるチーフマネージャーに確認することが大事。これを繰り返すことで自然と問題解決方法を学んでいくことができるでしょう。
まとめ
芸能マネージャーを経験し、芸能界で働いていた結果、芸能マネージャーに向いている人は
- 車の運転が好き、嫌いじゃない人
- 素直で愛嬌のある人
- 何事も一歩先を考えられる人
- フットワークが軽い人
- ミーハーで芸能情報好きな人
- 自分が!と前に出ない人
- 自分の意見が言える人
- ストレスに耐性がある人
こんな特徴があった人が多かったですね。
もちろん、これらが全て揃わない人は芸能マネージャー向きとは言えませんし、中には自分の努力次第でなんとでもなることばかりです。
今の自分にここが足りない、という点があれば少しずつでも変えていけば良いのですよ。
【マネージャーになるために有利な資格とは?】
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