- もし芸能事務所にスカウトされたら?
- スカウトされたけど信用していいのかな?
- 娘がスカウトされたけどどうするべき…?
芸能界に入るきっかけで最も多いのがスカウト。今、テレビや映画、雑誌で見かける芸能人はほとんどがスカウトされて芸能界に入っています。
でも、実際に見ず知らずの人に名刺を渡されてスカウトされても、「本当にこの人信じていいのかな?」「この事務所って怪しくないのかな?」と思ってしまいますよね。そこで、この記事では「スカウトされて入ってはいけない芸能事務所」と「スカウトされたら入った方がいい芸能事務所」を渋谷区の某大手芸能事務所でマネージャーを15年務めた経験からご紹介します。
スカウトされたら入った方がいい芸能事務所の5つの特徴
スカウトされた場合、入った方がいい事務所って結構かんたんに判断できてしまうものです。その中でも「これをクリアしていれば安心できる」という芸能事務所の特徴を5つご紹介します。
①誰もが知っているタレントが所属している事務所
言わずもがなですが、誰もが知っているタレントが所属している芸能事務所なら安心できるでしょう。有名なタレントが所属している事務所なら、タレントを養成するノウハウだけでなく、テレビ局や制作会社、雑誌社などとのつながりもあるからです。
ただし、誰もが知っているタレントが所属していたとしても、年齢層の高いタレントばかりの事務所は要注意。若いタレントの所属が少ない、もしくはいない場合だと新人育成が上手くいっていない可能性があります。
- ホリプロ
- 研音
- スターダストプロモーション
- アミューズ
- 東宝芸能
このあたりの芸能事務所にスカウトされたなら全く問題ありません。ただし、必ず売れて有名になれるかと言うとそうではありませんが。
②所属タレントの実績に役名がある事務所
スカウトされた事務所の所属タレントに有名な人がいない場合でも、所属タレントのプロフィールを見ることで事務所の良し悪しがわかるんです。それはタレントのプロフィールを見ること。
プロフィールには過去の出演実績が
2024年3月 ○○テレビ ドラマ「▲▲」▪️▪️役出演
などと役名付きで書かれている場合は、その事務所は信頼できると思います。なぜなら、役名付きに出演させられるくらいの営業力があるからです。
一方、番組名だけで役名が書かれていない場合、エキストラ的な仕事しか得られていない可能性があります。有名な番組に出たことにウソはなかったとしても、事務所の育成力や営業力に疑問が持たれるからです。
③交通費以外にお金が必要ない事務所
まともな、ちゃんとした芸能事務所は
- 所属料
- レッスン料
- 宣材写真撮影料
を要求してくることは100%あり得ません。タレントが自腹で払うのは、事務所やオーディション会場までの電車賃やバス代のみ。スカウト後の面接でこの点をしっかり説明してくれる芸能事務所は入ってもトラブルに巻き込まれる可能性は低いでしょう。
余談なのですが、女性モデルの場合「ベージュの下着」だけは自腹で購入する必要があります。これは、白色の衣装を着た時に透けても大丈夫なようにです。さすがに下着までは芸能事務所は面倒をみてくれません。
④ホームページがしっかりしている
ホームページがしっかりしているも入ってもいい芸能事務所の特徴。スカウトされた人は必ずといって良いほどその芸能事務所のホームページにアクセスするからです。「この事務所にはどんなタレントが所属しているのかな?」「この事務所は大丈夫かな?」が知りたいからですね。
そのため、各芸能事務所は自社のホームページに力を入れて作成します。タレントのイメージ戦略がしっかりしている事務所は、自分の事務所のイメージにも注力します。
逆にホームページがごちゃごちゃしているとか、いつまでも工事中みたいな芸能事務所は信頼できない可能性が高いでしょう。
⑤CMオーディションが多く入る事務所
いくらスカウトされるくらいの人でもそれは外見のみでの判断です。演技力やトークスキルなどは皆無の段階。ハッキリいって見た目が良い素人といってもいいでしょう。
そのため、芸能事務所は新人タレントにはCMオーディションを受けてもらいます。そしてオーディションを勝ち抜きテレビに出ることで経験を積んでいきます。また、CM出演がきっかけでテレビドラマや映画に出演、という流れもよくあるので新人タレントにとってCMオーディションは非常に重要な存在です。
そのため、面接時には「CMオーディションが多いかどうか?」を聞くことをおすすめします。さらに、小中学生の所属タレントプロフィールにCM出演の実績が多い事務所だとさらに安心して芸能活動をスタートできるでしょう。
入ってはいけない芸能事務所を見分ける方法
タレントとしてスカウトされると気分が上がっちゃいますよね。でも、ちゃんと見極めないと怪しい芸能事務所に入ってしまう恐れがあります。では一体どういった芸能事務所が入ってはいけないのでしょうか?具体的な事例をもとにご紹介します。
スカウトマンの名刺に携帯番号しか書かれていない
スカウトをされると必ず名刺を渡されます。その名刺の電話番号に携帯番号しか書かれていない場合は要注意。東京03で始まる固定電話の番号が書いていない名刺を出してくる。スカウトマンは正直言って怪しさ満点です。
こんな人からスカウトされて名刺を渡されても、絶対に連絡するのはやめておきましょう。
「今すぐ面接に来てほしい」と言ってくる事務所には入ってはいけない
スカウトする際にその場で今すぐ面接に来て欲しいと言うスカウトマンも絶対についていってはいけません。基本的にスカウトされた場合、一度家に帰ってもらって、親御さんなりに相談してから事務所での面接を受けてもらうことになります。
しかし、その正常な判断をできないうちに面接に連れて行こうとするスカウトマンは絶対に信じてはいけません。
入所やレッスン、宣材撮影が有料の事務所は入ってはいけない
芸能事務所の中には、事務所に所属するだけでお金を取られたり、レッスンと称して毎月いくらか支払わされるところもあります。正直言ってこういう事務所もお勧めできません。
芸能事務所がタレントをスカウトするのは、自分のところでタレントを育てギャランティーを取れるようにするため。そこまでが投資期間なのです。それなのに、所属料やレッスン料潜在撮影料を要求してくる事務所は要注意。スターに育ててお金を稼ぐ、という目的ではなく、スターになりたい子から搾取する事務所の可能性ありです。スカウトされた際、「最初にこれだけ必要です」なんて説明を受けた芸能事務所は避けたほうが無難です。
ちなみに、芸人の事務所は別です。芸人が多く所属する事務所は、芸人養成の学校を経営することで、利益を上げるビジネスモデルが成り立っています。
これは、芸人になって有名になりたいと言う希望者が多いためです。そのため、芸人養成所を経営しても生徒が集まるわけですね。
もちろん、適当なことを教えているわけではなく、ちゃんと芸人になるための教育を施してくれます。
が、もちろん有料です。芸人事務所としては、その中から1組や2組でも売れる芸人が出てくればよし。最悪全然売れない芸人ばかりでも学校経営で利益が出るというビジネスモデルなのです。
20代なのにスカウトしてくる事務所には入ってはいけない
現状、タレントのスカウト対象年齢はどんどん若年齢化しています。正直、大人になったらどんな感じになるのか分からない小学生ばかりです。中学生になると、よほどの場合ではないとスカウトされなくなります。
この理由は「他の事務所にスカウトされちゃうから」です。良い原石にはたくさんのスカウトが声を掛けてくるもの。中学生以上で光るものを感じても「すいません、もう事務所に入っています」というケースがあるのです。
そのため、どんどんスカウト対象が若くなるのです。地方在住の子が修学旅行で東京に来た場合なら中学生・高校生でも声を掛けられる可能性がありますが、基本的に中学生以上だと「ダメ元で」と思われるほどレベルの高い子ではないとなかなか…。
なので、20歳以上の大人に声を掛けてくる芸能事務所は怪しいと思った方がよいでしょう。芸能事務所という仮面を被ったキャバクラなどの可能性は高いですね。中にはグラビアから始めてA○女優に…というルートを持った芸能事務所もあるのでご注意を。
事務所の所在地が郊外にある場合も怪しい
多くの芸能事務所は港区、渋谷区、目黒区などに会社を構えています。これは取引先であるテレビ局などのマスコミがこの地域に集まっているからです。マネージャーたちが収録や営業に行きやすい場所にオフィスを構えるのは当然です。
それなのにも関わらず、足立区とか江戸川区とかに事務所を構えている場合も要注意。まだ何も実績のない芸能事務所か、芸能事務所のフリをしている他の会社かもしれません。少なくとも新宿区や世田谷区あたりに事務所の所在地がある場合疑ってみる方がよいでしょう。
絶対にスターになれる!と言ってくる
スカウトマンは声を掛ける全ての子に可能性を感じています。「こいつ全然アカンやろ…」と思って声を掛ける人はいません。しかし、「この子は売れる!」と確信した場合でも絶対に「君はスターになれる!」と断言するスカウトマンはいません。
芸能界で売れるには素質や努力だけではどうにもなりません。残念ながら「運」の要素も必要になるんです。それほど不確定要素があるのが芸能界。絶対に売れる、と断言するスカウトマンは信用してはいけません。
東京都内でスカウトされやすい場所とは?
都内には各芸能事務所がスカウトマンを配置しています。一体、どのような場所にスカウトマンがいるのか?実はその答えは地方在住の子が訪れる場所だったりするんです。
原宿・竹下通り
ここは言わずもがなの有名なスカウトされる場所ですよね。まさにスカウトのメッカ。明治通りから原宿駅までの数百メートルにいろんな芸能事務所のスカウトマンが目を皿のようにして待機しています。
今、有名な女性タレントの中には、原宿駅から明治通りまで歩く間に芸能事務所の名刺を10数枚もらったという武勇伝を持つ人も。
東京ディズニーランド
東京ディズニーランドもスカウトマンが待ち構えている場所の一つです。もちろん、園内では声を掛けられないので、JR舞浜駅から園内入り口までがスカウトゾーンです。
地方在住の子が修学旅行で行く場所ランキングで必ず上位になるディズニーランド。ここにスカウト力を集中させる芸能事務所は多いんです。まだ垢抜けていないけど目を奪われるような中学生を今か今かと待ち構えているスカウトマンは多いんですよ。
東京タワー・スカイツリー
東京への修学旅行で定番の東京タワーや東京スカイツリーもスカウトマンが多くいる場所です。こちらもディズニーランドと同じく、建物内で声を掛けられることはありません。入り口付近にスカウトマンが目を光らせています。
ちなみに、スカイツリーから歩いていける有名な浅草寺の雷門付近もスカウトマンがいる可能性が高いんです。地方から来たカッコいい&可愛い修学旅行生を目を皿のようにしてチェックしていますよ。
まとめ
もし、自分やお子さんが芸能事務所のスカウトマンに声を掛けられた場合、
- 誰もが知っているタレントが所属している事務所
- 所属タレントの実績に役名がある事務所
- 交通費以外にお金が必要ない事務所
- ホームページがしっかりしている
- CMオーディションが多く入る事務所
という部分をチェックすことで入ってもいい事務所かどうか判断できるでしょう。一方で、
- スカウトマンの名刺に携帯番号のみ
- 「今すぐ面接に来てほしい」と言ってくる事務所には入ってはいけない
- 入所やレッスン、宣材撮影が有料の事務所は入ってはいけない
- 20代なのにスカウトしてくる事務所には入ってはいけない
- 事務所の所在地が郊外にある場合も怪しい
- 絶対にスターになれる!と言ってくる
という芸能事務所だった場合はちょっと考え直してみたほうがよいでしょうね。
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